いまだに、そんな質問を受けたりします。
改めて、皆様にお聞きしたいのですが、あなたは次のことをやっていませんか?
●夏場に蚊取り線香を焚いている
●スプレーの殺虫剤を噴霧したことがある
●〇〇マットと言われる空間放出タイプの殺虫剤を使ったことがある
····これって···薬剤の空間噴霧だと思うのですが····次亜塩素酸水の空間噴霧と何か違うのでしょうか?
あの香りも懐かしい夏の風物詩とされる蚊取り線香について調べてみました
蚊取り線香は人体に問題ないの?
蚊取り線香の放出主成分は除虫菊から抽出(現在は化学合成)されたピレスロイドという成分、これは人体に入っても、人間の体内で成分を分解できる酵素を持っているので、無毒化されて体外に排出されるらしい。
だから蚊取り線香で蚊の神経をマヒさせますが、人に対しては問題ないレベルの安全な成分として活用されているとのこと。
また、ピレスロイドは太陽光など空気や熱といった、自然の部分でも分解がされやすいようです。
蚊取り線香は火をつけて燃焼させて殺虫成分を発生させていますが、その必要な瞬間に効果が発揮されて、あとは時間がたてば自然と分解されていくという性質もあるようですね。
さて、蚊取り線香の主たる殺虫成分は大丈夫だと判明しましたが、この蚊取り線香の煙の有害性はどうでしょうか? その煙の中に含まれる発がん性物質のベンゼンはどのくらいの量なのか?
線香、お香及び蚊取り線香の煙中ベンゼン濃度
という形で、東京都健康安全研究センターの薬事環境科学部環境衛生研究科が行っています。結果としては、蚊取り線香に含まれるベンゼンの量は平均で10.9μg/m3
ベンゼンはIARC グループⅠに分類される発がん物質で、大気環境基準は3 μg/m3とされています。つまり、放出される殺虫成分は分解により無害化されても燃焼により発生するベンゼンは有害であり、用法、用量、換気に注意するよう指定されています。
薬も毒もさじ加減····よく言ったものです。つまりは使い方なのです。
ここで質問です。
虫(蚊)を殺すことができる成分を空間に放出して無害のはずがないだろう!! だから蚊取り線香は有害だから使ってはいけない!···という人に出会ったことがないのですが、
ウィルスを殺す(不活化)できる成分を空間に放出して無害のはずがないだろう!!だから次亜塩素酸水の空間噴霧はやってはいけない!!···とおっしゃる方には数限りなく会ってきました。
念のため、記載しておきますが次亜塩素酸は人間の体内でも生成され、体内に侵入した外敵をやっつけるための成分であり、有機物に接触した瞬間に分解してしまい極微量の塩水に戻ってしまう成分なので、実は蚊を殺すこともできない成分なのです。
次亜塩素酸水の空間噴霧···まだ、不安ですか??