今回のテーマは「塩素って何?」です。
「塩素」という言葉は、おおよそ2つの意味で使われています。
一つは、学校の化学で出てくる「塩素」です。
化学でいう塩素は、元素の一つであるClを指します。それ以上でも以下でもありません。
一方、日常生活で「塩素」と言うと、水道水やプールの消毒成分、塩素系漂白剤などをまとめて指していることがほとんどです。
つまり、化学で学ぶ「塩素」と、日常生活で使われる「塩素」は、同じ言葉でも少し意味が異なります。
そして、水道水の消毒、プールの消毒、塩素系漂白剤も、実はすべて同じ物質を指しているわけではありません。
少し化学的な話をすると、
・水道水の消毒には、浄水場で塩素ガス(Cl₂)や次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)などが使用されています。
・プールの消毒には、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)のほか、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムなどが使われることもあります。
・家庭で使用される塩素系漂白剤の主成分は、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)です。
また、「塩素」として使われる物質にはほかにも、
・次亜塩素酸カルシウム(Ca(ClO)₂)(さらし粉など)
・トリクロロイソシアヌル酸(プール用消毒剤など)
などがあります。
このように、一口に「塩素」と言っても、実際には用途に応じてさまざまな物質が使われています。
それでも私たちは、これらをまとめて「塩素」と呼ぶことが少なくありません。
ただ、これらのさまざまな「塩素」には一つの共通点があります。
それは、水の中で除菌反応が起きているときは「ある成分」が働いているということです。
では、その成分とは何なのでしょうか。
次回は、除菌の中心となる「ある成分」について、分かりやすくご紹介します。
