前回は、私たちの白血球も次亜塩素酸を利用して細菌と戦っていることをご紹介しました。
では、次亜塩素酸はなぜ多くの細菌に効果を発揮できるのでしょうか。
細菌を退治する方法はいくつかあります。
例えば抗生物質は、細菌が生きるために必要な酵素や細胞壁など、特定の仕組みを狙って働きます。
一方、次亜塩素酸は少し違います。
次亜塩素酸は、番外編①でもご紹介したように酸化作用によって働きます。
細菌の細胞膜やタンパク質、酵素など、生命活動に必要なさまざまな部分へ作用するため、一つの場所だけを狙うわけではありません。
そのため、多くの種類の細菌に効果を発揮します。

ところで抗生物質では、特定の仕組みが変化することで耐性菌が問題になることがあります。
一方で、次亜塩素酸は生命活動のさまざまな部分へ作用するため、一般的に抗生物質のような耐性化は起こりにくいと考えられています。
もちろん、次亜塩素酸も万能ではありません。
芽胞菌のように非常に抵抗力の強い細菌や、多量の有機物が存在する環境では十分な効果が得られにくいことがあります。
どんな除菌剤にも得意・不得意があります。
次亜塩素酸が幅広い細菌に効果を発揮する理由は、細菌の生命活動に必要なさまざまな部分へ作用するためです。
だからこそ、医療・介護・食品・ペットなど、さまざまな場面で利用されています。
次回は、**「次亜塩素酸は芽胞細菌を除菌できる?」**についてお話しします。
